外壁屋根塗装を勉強すればするほど断言できない
お客様からしてみると質問に対して断言してくれる業者になると安心感は強いかもしれませんが、正直なところ専門知識というのは勉強すればするほど断言できなくなります。
「断言する」ということは「絶対」を意味するということ。
絶対と言えるものって実はすごく少なくて、多くのことはむしろ断言なんてできないんです。
外壁屋根塗装で断言できる営業マンはすごい?
なんでも「絶対大丈夫です!」とか、絶対という言葉を使わなくても「これはこうこうなのでこうです!」と言い切った返事というのは気持ちがいいですよね。
ですが、家というのはすべて同じではなく使われている材質と建てられている環境によって、考えられる内容というのはすべて異なってきます。
つまり、人間がひとりひとり違うように家もそれぞれ違うため、簡単になんでも断言できるものではないのです。
もちろん基礎的な内容については根拠がありわかっていることとして断言できるものもあります。
例えば、塗装をするときは「洗浄▶下地▶中塗り▶上塗りが基本の施工の工程です」というものです。
しかしそれ以前に家の状態によってはそもそも改修工事が必要となる場合もありますし、選択する塗料自体を通常使用する塗料よりもプラスアルファの機能を備えた塗料を使わなければいけないということもあります。
ですが、そうした施工という処置をしたとしてもすでに起こっている家の状態と環境から考えると、「恐らく」「◯◯な可能性がある」「わからない」といった曖昧な表現しかできないのです。
断言できる営業マンはすごい人のように感じて安心感が高まるかもしれません。
しかし、知識と経験が深くなればなるほど断言はできませんしむしろ「わからない」ということのほうが増えると思います。
塗装内容を安易に断言する業者は要注意
プロだからこそ何が起こるか予想できるものと予想ができないことがあることを理解しています。
逆に、これがプロとして未熟だったり素人の領域だと「もしも」の可能性を軽視していたり、自分には当てはまらないと根拠なく考えてしまいがちです。
ですが「もしも」が起こったら…と考えるとすごく怖いですし、実際それが起こった場合できない内容で断言してしまっていたら、それは施主様への裏切りになってしまいます。
施主様からしてみれば「断言してもらったからそれを信じたのに騙された!」と感じるでしょう。
業者も自社を守りたいので適当なことを言って逃げたり、後日伺うような返事をしながら音信不通で逃げるというケースも塗装業界では決して少なくないのが現状です。
そのときの最善と考えられる方法と万が一のことまでセットで考える
本当に相手のことを想って診断・提案をするのであれば、その時の家の状態・環境含めて考えられる最善の方法とそれでも起こりうる可能性までをセットで考え伝えるのが誠実ではないかと思います。
本当に相手のことを想って診断・提案をするのであれば、その時の家の状態・環境含めて考えられる最善の方法とそれでも起こりうる可能性までをセットで考え伝えるのが誠実ではないかと思います。
施主様がメリットだけではなくデメリットを理解したうえで選択するのか、それともデメリットを知らずにメリットしか知らされないで選択するのか。
もし後者を促すような塗装業者であれば、わたし個人としてはあまりおすすめはしません。
なぜなら、問題が出た場合後からいくらでも理由をつけて解決をする気もなく消えることが多いからです。
それはすなわち良質な塗装工事ができるとはとても言い難いことを意味します。
良質な工事をするのであればこそ、施主様にとってなにが最善なのかを考え提案し一緒に考えて決めるべきです。
どうか、たくさんある塗装会社の中から良質を見極めるのが難しくても、せめて悪質を見極めるポイントを覚えておいてください。